「つながる”愛”」

今日は「医学と芸術展:生命(いのち)と愛の未来を探る」セミナー,MAM×RIKENサイエンスセミナー「つながる”愛”」に行ってきました.
今回の講師は藤井直敬先生 (理研BSI 適応知性研究チーム PI)と櫻井圭記さん (プロダクションI.G)です.

やはり理研のイベントだけあって,一般公開のお土産と同じようなものがありました.

開演までの時間はマイトトキシンのセグメントの合成の論文とか有機合成の定番レシピを読んでました.

論文を読んでいると養老孟司さんが来ました.そして,僕の斜め後に座りました…
藤井先生と櫻井さんが登場.いよいよ開演です…

まずは藤井先生と櫻井さんが「愛とは何か」ということについて話ました.
twitterハッシュタグ#MRLOVEで」ということで僕も一番前でtsudaってました.
藤井先生曰く,母と子の関係は「Respect & Trust」,他者関係は「がまん」がつくる.ヒトは他人を自分の一部と感じることで他者の意図を理解できるけれど,他者を取り込むことはハイリスクであるから,愛は常にリスクを伴い,そのリスクを越えてつながることが愛なんだそうです.
そして,つながるための脳を知るためには他者の気持ちを読み取る技術が重要で,気持ちを読み取るという点でBMI技術と類似性があるんだそうです.
BMI技術というのは脳波で制御できる車椅子自由自在に操れる義肢,考えたことを話してくれるシステムなど,脳波を解析し,電気信号に変えて機械に伝達することで失われた機能の再拡張ができる技術です.

また,櫻井さん曰く,アイヌ語の四人称(我々+彼等)のように繋がる「I」の時代になり,コミュニケーションは電脳化社会によって「現実」(此岸)と「仮想現実」(彼岸)が区別が付かないくらいまで接近するのではないかとのことです.

その後,twitterラブプラスBMI技術を例に取って愛やコミュニケーションはどう変わるかという話に.
まあ,twitterで「botは友達」といった人が居たとかラブプラスは「リアルと連動してるし,ゲームと割り切れないところもあり,ラブプラス廃人も出かねない」とか結構面白かったです.
まあ,ここら編は#MRLOVEで参照して下さい.togetterにもまとめておきました.
個人的にツボにハマったのは「ラブプラスのわたしわたし詐欺とかあったら面白い」というツイートでした.
櫻井さんの言うように現実と仮想現実の区別が付かないような時代が来ると,botと恋愛することが普通になってるかもしれないので,botに貢がされるというようなことが現実化するかもしれません.
そしてBMI技術を使って作った脳波駆動の車いすに一度乗ってみたいと思ってたのですが,ニュータイプ専用モビルスーツみたいなもんだから誰でも動かせるものではなく,トレーニングが必要だそうです.
現状では一般公開で「脳波で動く車いすを動かそう!」っていう感じで動かしたりするのは難しいらしいです.

藤井先生も,櫻井さんもとても面白い方で,今回のセミナーはかなり楽しめました.
スクリーン上にTLを表示し,面白いツイートを拾って話題にするという点も良かったです.

藤井先生,櫻井さんありがとうございました.そして,お疲れ様でした.