仁科乙女を見よう

昨日は理研の構内開放日で,理研で花見ができるので理研に行って花見をしてきました.

西門の所もこんな感じです.


仁科蔵王の苗木.
仁科蔵王は仁科加速器研究センター生物照射チームとサクラ種苗家のJFC石井農場で共同開発されたものです.
リングサイクロトロンで加速した炭素イオンを緑のサクラ「御衣黄」の枝に10〜15Gyほど照射して突然変異を誘発させてつくり出したもので,その花は,黄色ピンクのふちに明黄緑色の筋が入り,咲き始める頃には淡黄緑白色,終わりの頃に淡黄ピンクが広がり美しい色の変化が見られます.

詳細は以下を参照してください(以下,理研サイトより).

仁科蔵王は,緑がかった花を咲かせる桜「御衣黄(ぎょいこう)」に理研加速器「リングサイクロトロン」から発生する重イオンビームを照射して突然変異を誘発させてつくり出したもので,淡黄色の花を咲かせます.その花は,黄色ピンクのふちに明黄緑色の筋が入り,咲き始める頃には淡黄緑白色で,終わりの頃に淡黄ピンクが広がり,美しい色の変化が見られます.通常,開花時期は4月中旬頃で,約2週間と長期間にわたり花が楽しめます.花の形は半八重で,4〜5センチ程度の大きさをしており,元親の御衣黄と違った新品種となりました.
「仁科」は理研加速器の父・仁科芳雄博士,「蔵王」は共同研究者のJFC石井農場が山形の育種家であることに由来しています.

仁科乙女の苗木.
仁科乙女は仁科加速器研究センター生物照射チームとサクラ種苗家のJFC石井農場で共同開発されたものです.
リングサイクロトロンで加速した炭素イオンを山形13系敬翁桜に10Gy照射し,突然変異を誘発させることで作り出した,野外栽培では春と秋の二季,温室栽培ではいつでも花が咲く四季咲きサクラです.

詳細は以下を参照してください(以下,理研サイトより).

仁科乙女は,「山形13系敬翁(けいおう)桜」に理研加速器「リングサイクロトロン」から発生する重イオンビームを照射して突然変異を誘発させてつくり出したもので,ピンク色の一重の可憐な花を咲かせます.
一般に日本のサクラは,夏につくられた花芽(はなめ)が晩秋に休眠します.花を咲かせるには,冬の寒さによって休眠を打破することが必要で,早春に花芽が生長し,開花に至ります.元品種である敬翁桜は,8℃以下1000時間程度の低温が,休眠打破に必要です.ところが,仁科乙女は休眠打破に低温を必要としません.つまり,低温にさらされなくても花を咲かせることができることが最大の特徴です.
野外栽培では,開花時期は4〜7月,9〜11月の二季咲きですが,温室で栽培すると個体ごとにさまざまな時期に開花し,連続して花を咲かせることができます.ただ,気温が30℃を超える真夏と5℃以下になる真冬には,花が咲きません.また、寒さにさらしたり,葉を落とすと,一斉に開花するようになります.一斉開花のときの花の数は,元品種である敬翁桜の3倍で,花が美しく咲く期間は敬翁桜の2週間に対して2倍の4週間に延びました.
「仁科」は理研加速器の父・仁科芳雄博士,「乙女」はピンク色の可憐な花に由来し,「仁科乙女」と命名されました.

仁科乙女の前にて

仁科蔵王と仁科乙女の苗木の後ろには,1965年,東芝製の160cmサイクロトロン主電磁石があります.*1


正門のとこの守衛所の横にて


池の所に来ました.

池の畔にて,マイトトキシン*2

和光のヨーカドーで1本78円,10本で750円で買ってきた串揚げと焼き鳥.それにルートビアチェリーコークで花見っぽい雰囲気に.

池の畔の花壇にて.重イオンビーム照射で作られた花*3が植えられています.

池のサクラはこんな感じ.


ちなみに去年の一般公開の時の池はこんな感じ.


ここから先は物質科学研究棟とかRI実験棟がある南地区です.


南地区で花見は出来ませんでしたが,南地区はこういう感じです(去年の一般公開の時の写真)

理研は結構穴場です. 上野とか靖国と違って混雑してなくて良いです.植物がいっぱい植えられているので癒されます.
4月17日は一般公開*4なので,2週間後も理研に行ってきます.
この時期に毎日この景色を見れるように頑張っていきたいです.

*1:仁科蔵王とか仁科乙女の後ろにあるやつ

*2:この論文は理研有機合成化学研究室の主任研究員と理科大化学科の教授を歴任された中田忠先生の研究です

*3:サントリーフラワーズと共同開発した「サフィニア ローズ」「花手毬 サクラ」「花手毬 コーラルピンク」など

*4:仁科加速器センターの本林先生とBSIの藤井先生の講演があります.藤井先生については「つながる”愛”」も参照